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海 編 |
まずは、1人で助けようと思わないこと。
あなたが溺れたらどうしようもありません。(→二重事故と言います)
とにかく、大声で周りの人の協力を求めます。
救急車も呼んでもらいましょう。
泳いで助けに行ける場合も簡単に考えてはいけません。
すでに溺れている人の思考回路は普通ではありません。
必至になってあなたにしがみついてくることでしょう。
暴れるなと言っても無理です。
この場合は、後ろから近づくか、水に潜ったまま近づくのが正解です。
そして、わきの下に手を差し入れ、背泳ぎか平泳ぎで岸へと向かいます。
意識があるかどうかなどの確認は引き上げてからです。
救急車が来るまでの間に応急処置を行います。
(意識がある場合)
意識がある場合でも、無理やりに海水を吐き出させます。
そして、体温が下がらないように保温します。バスタオルなどを被せましょう。
楽な体勢をとらせ、様子を見ます。
(呼吸の観察)
自分で呼吸をしてるのか、5秒間観察します。
頬と耳を相手の口や鼻に近づけ確認します。
この時、呼吸の音が聞こえるのか、はき出す息を頬に感じるのか、
胸や腹が呼吸により動いているのかを調べます。
(呼吸がある場合)
意識はないが、呼吸していることが確認できたら、呼吸を楽にするためにも、
昏睡体位をとらせます。
(昏睡体位)
呼吸を楽にするための体勢です。
まず、仰向けの状態で左足を立てます。
そのままゴロンと右側へ体を倒し、横向きにさせます。(←心臓が上のほうが負担小)
頭をやや後ろに引いて、気道を確保します。
(気道の確保)
鼻や口から吸った空気が肺まで通る道を気道といいます。
意識がない場合は、舌やあごの筋肉がゆるみ、舌の付け根がノドの奥に
落ち込んで、気道を塞ぐことがあります。
これを防ぐために空気の通りを確保することを気道の確保といいます。
(呼吸がない場合)
もし、呼吸が止まっていたら、人工呼吸です。
救急車が到着するまでは平均6分かかると言われていますが、混雑した
海岸で普通通りに救急車が来てくれるかどうかも疑問ですので、とにかく
応急処置は重要です。
脳は、たった3分間血流がなくなるだけでも重大な障害を受けると言われ、
肉体的にも早急な酸素の供給が生タヒを分けることは明らかです。
また、脈がない場合は、心臓マッサージも併せて行います。
(人工呼吸)
気道の確保を行います。肩の下に丸めたタオルを置くのも良いです。
片方の手で下アゴを支え口を開き、もう片方の手で額を固定しつつ鼻を塞ぎます。
次に、相手の口を覆うように自分の口を被せ、2〜3秒かけてゆっくりと息を
吹き込みます。胸部が膨らむ程度に吹き込んでください。
吹き込んだら口を離し、呼吸が再開しないかどうか、胸の動きなどを観察します。
これを2回続けて行い、その後、脈をみます。
脈があれば、5秒に1回の割合で人工呼吸を継続します。←救急車到着まで
※子どもの場合は、ゆっくりと吹き込んでください。3〜4秒間隔です。
脈がない場合は心臓マッサージを併せて行います。(心肺蘇生法)
(心肺蘇生法)
呼吸と脈拍がない場合は、すぐに人工呼吸と心臓マッサージを併せて行う
必要があります。
悲しいかな、蘇生のための協力者を得ることができなかった場合は、
まず人工呼吸を2回します。
次に心臓マッサージを15回して、脈拍の確認をします。
脈拍が戻るか、救急車が到着するまで繰り返して続けます。
また、協力者がいる場合には、手早く行います。
まず1人が人工呼吸を1回します。
次にもう一人が心臓マッサージを5回して、脈拍の確認をします。
脈拍が戻るか、救急車が到着するまで繰り返して続けます。
なお、脈拍が戻っても、呼吸が再開するまでは、人工呼吸を続けます。
(心臓マッサージ)
あばら骨中央下の硬い部分を、手を重ねて圧迫します。
この時、手の付け根付近(手のひらの下の部分)で圧迫するようにします。
両肘はまっすぐに伸ばして、体を少し前に傾むけ、上半身の体重をかけて
圧迫します。
胸部を3〜5cm押し下げるようにしてください。(幼児=2.5〜3.5p)
次に、胸から手が離れないようにし、圧迫した力を緩めます。
1分間当たり80〜100回くらいの速さでリズミカルに行います。
平らな固いところで行う必要があります。
クラゲに刺されると、その直後に激しい痛みを感じ、線状に腫れあがります。
この場合、患部を水で洗うと刺激を感じてしまうため、海水で洗い流した方が
良いです。
症状が軽ければ市販の抗ヒスタミン剤配合のカユミ止め軟膏を、強い痛みが
持続する場合などは、ステロイド剤配合の軟膏を使うか、皮膚科の受診を
オススメします。
水着を着ている場所がチクチクするような場合は、水着に付着したプランクトン
のトゲが原因と考えられます。
皮膚に赤いブツブツが出てきたり、激しいカユミを感じる場合は、すぐに海から
出て水着を脱ぎ、シャワーで体をよく洗った後に皮膚を乾かします。
その後、皮膚科を受診すると良いでしょう。
釣り針が刺さってしまった場合には、無理に引き抜こうとしてはけません。
針にかえし(魚が逃げないようにする部分)が付いている場合は、ペンチなど
で針を切ってから引き抜く必要があります。
日焼けはヤケドです。
皮膚が真っ赤になって痛みがひどい場合は、シャワーなどで30分程度
冷やし続けます。
全身的な場合は水風呂に入る方が良いでしょう。
その後、つめたく冷やしたタオルで体を冷やし、ほてりをとります。
ほてりが静まったら保湿剤を塗っておくと良いでしょう。
水ぶくれができてしまった場合は、皮膚科の受診をオススメします。
水ぶくれが破れると細菌感染しやすくなってしまいます。
ガラスや釘、岩によって怪我をしやすい海では、消毒液など、救急用具を
持参した方が良いでしょう。
出血が少なければ、傷口からの細菌感染を防ぐためにも、流水で傷口の
汚れを洗い流します。
清潔なタオルで水気を拭き取り、その後で市販の消毒薬で消毒し、絆創膏
を貼るか、ガーゼを当てて包帯で巻いておきます。
釘やガラスを踏んだ場合は、まずはピンセットで抜き取ります。
次に手で血を絞り出します。
その後はガーゼを当てた状態で病院へ行って処置してもらうと良いでしょう。
あまりにも出血がひどい場合は、止血を行う必要があります。
患部よりも心臓よりの血管を圧迫(骨に押し付ける)することにより止血を行います。
手のひらだったら、手首を両手の親指で圧迫します。
指なら、指のつけ根を親指と人差し指を使って両側から強く圧迫します。
腕ですと、わきの下を親指で押さえたり、力こぶの内側中央部分を圧迫します。
膝から上の場合は、うつ伏せに寝かせて、太もものつけ根を握りこぶしで圧迫します。
膝から下の場合は、うつ伏せに寝かせて、ひざの裏側の拍動する場所を親指で強く圧迫します。
(危険な出血)
出血によって気分が悪くなっても、子どもさんは何も言わない可能性もあります。
顔色が白くなった、まぶたの裏が白い、脈が弱い、息が速い、腹がふくれる、
手が汗ばむなどの症状が出ている場合は、全身に作用していると見て、病院での
受診をオススメします。
山 編 |
まず、虫に刺された所を良く見ます。
そこに針が残っていたら毛抜きかピンセットで抜き取ります。
道具がない場合は、手で抜こうとしないこと。 逆に皮膚の奥の方へと入っていきます。
その後、刺された場所を流水で洗い流しながら冷やします。
水がなければ、冷やしたタオルでシップします。多分ないでしょうけど・・・
冷やすだけでもカユミや痛みは和らぎます。
できれば、市販の消毒薬で消毒し、抗ヒスタミン剤入りのカユミ止め軟膏を塗ってください。
カユミを止めないことには、刺された跡を掻きこわしてしまい、細菌の感染によるトビヒ
になってしまうこともあるので注意が必要です。
毒のある蛾などに触った場合は、石けんで何度も洗い流します。
その後、冷シップをして病院へ行ってください。
スズメバチなどのハチは、刺されるとショック症状を起こす場合があります。
吐き気や息苦しさを感じるようであれば、一刻も早い病院の受診を。
虫除けスプレーなどで予防するのも良いでしょう。
この場合に起こりやすいのは捻挫や打撲、骨折です。
その場合は、患部が炎症を起こしますので、痛みや腫れが生じます。
まずは患部を冷やしてください。
足や手でしたら、バケツに氷水を入れて徹底的に冷やすのが良いでしょう。
さらに、内出血を軽減させたり、腫れをひかすためにも、包帯などで患部を
軽く圧迫して、副木などで固定します。
副木の代用=傘、割り箸、新聞紙を丸める、細い枝を足に巻く、ダンボールを
足に巻いてガムテープなどで固定するなど、何を使っても良いです。
足首を捻挫した場合などは、靴の上から固定した方が、その後の行動が
とりやすくなります。 一旦靴を脱ぐと、足が腫れて2度と靴が履けなくなる
こともありますので注意が必要です。
強い痛みや内出血が起こっている場合は、骨折も考えられます。
患部が骨が突き出たように変形していたら決定的。
副木で固定して早急に病院へ行ってください。
また、頭や胸、お腹、腰を強く打ってしまった場合は、夜中になって頭痛や
吐き気、意識障害などが起こるケースもありますので、経過を注意深く
見守り、病状が変化したらすぐに病院へ行けるように準備しておく必要が
あります。
打撲して、1週間たっても痛みや腫れがひかない場合も整形外科へGo!!
暑さによって、めまい、高熱、意識がもうろうとするなどの症状が出るものを
熱中症と言います。
こうなってしまったら、涼しくて風通しの良い場所に運び、衣服を緩めて横に
寝かせます。
体温が平常値に戻るまでは、頭や体を冷やす必要があります。
意識があるなら水やスポーツ飲料で水分を補給しておきます。
よく聞く熱中症ですが、重症化すると命にも関わるので、初期の対策が重要です。
(熱中症の初期症状)
・顔が赤くなってほてる
・めまいがする
・だるさを感じる
・気分が悪くなる
・足がふらつく
・こむらがえりが起こる
ヤケドをしてしまったら、一刻も早く患部を冷やすことが必要です。
皮膚にダメージを与える熱を下げることが最も大事な対処になります。
とにかく冷やします。
水ぶくれができてしまったら、破らないようにして、清潔で冷えたタオルを
あてて冷やします。
水ぶくれには何も付けない方が良いと思います。効果がないばかりか、皮膚の
抵抗力が低下する可能性もあります。
特に子どものヤケドは重症化しやすいので、冷やしながら病院へ行ってください。
ヤケドの深さ〜1度、2度って?
目安
第1度 | 第2度 | 第3度 | |
表皮 | 赤くなってヒリヒリします。 | 水ぶくれができます。 強い痛みがあります。 |
|
真皮 | |||
皮下組織 | 皮膚の表面は硬く灰白色になる。 |
持っていると助かる救急用品 |
□ 消毒薬・・・マキロンなど □ シップ薬・・・冷シップ □ ガーゼ □ 包帯 □ 絆創膏 □ 綿棒 □ 抗ヒスタミン軟膏 □ 解熱鎮痛剤 □ 胃腸薬 □ 乗物酔い止め薬 □ 体温計 □ はさみ □ ピンセット、毛抜き □ 日焼け止め □ 保険証 |