噂の力はすごいけど・・・

全然オススメでないばかりか、
そんな使い方はヤメテ！
と、言わなければならない場面が意外に多いのです。

以前から多くの有名人が愛用し、たまにテレビで芸能人のカバンの中から出てきたりして・・・

良く効く良く効くと、その波及効果は収まりそうにありません。

私はコレを積極的に販売したことはないのですが、普通はそうではないのでしょう。

一般の方でコレをお求めの方は相当おられ（しかも大量に！）、その度にもっと安全で良く効く他のお薬を勧め、そして何度なにも販売せずに帰っていただいたことか・・・

そもそも、本当に大切なお子さんの風邪薬を選ばれる方は「ア○パ○マン」などのキャラクターが描いてある方を選ばれる確立が高く（経験上ですが）、「新小児ジ○ニ○シロップ」を選ばれるなんてごく僅か。

※「ア○パ○マン」が一番と言っているわけではないです。

新聞の折込広告などで「新小児ジ○ニ○シロップ」は度々登場するのですが、その度に苛立ちを覚えます。

それぞれ何に効果があるのか知らなくても分かると思います。（成分の細かいところは薬屋さんにまかせましょう。）

もともと対象の違う物だから、「比較する」ということ自体がおかしな話ですけど、パブロン（←別に大正製薬の回し者ではありませんよ）より多いのはカフェインで、２倍入ってます。

さらに、パブロンＳゴールドは、大人も子供もっていう処方で、解熱鎮痛薬に「アセトアミノフェン」が使われていますが、１５歳以上であれば　「アセトアミノフェン」の代わりに「イブプロフェン」という大人専用のシャープに効く解熱鎮痛剤を配合した「パブロンエース」という物もあります。　←他のメーカーでもあります（念のため）

また、顆粒や微粒タイプより錠剤タイプの方が人気はあるのですが、顆粒や微粒だって、今では「ニガイ」なんてことはなく、口の中でサッと溶けますし、なにより有名メーカーの技術はすごいもので、吸収のされ方が錠剤に比べて非常に高く、効き始めや、その効果に違いが出るようです。

※アンプル剤によるところがあるとしても・・・　⇒　昔、アンプル剤（解熱鎮痛剤）により重篤な副作用が起こるという問題がありました。現在、大人用解熱鎮痛剤では液体タイプが無いのはこのためです。

成分量が殆ど同じであっても、血中濃度の急激な立ち上がりを考えると、一時的に安全マージンを超えている状態と言え、しかも芸能人によるプラセボ効果＆ハロー効果が加わり、そりゃあ効く可能性は高いでしょう。しかし、この場合で見ると、「パブロンＳゴールド」を定められた用量以上に服用しているのとやっていることは同じです。

悪気はないのでしょうがテレビで放映するような内容ではありません。

いくら有名であっても間違えた使い方は、「ある目的を持って睡眠薬を多量に飲む」ことと、何も変わらないと思いますよ。安全第一でどうぞ。

オマケ情報

小児用の風邪シロップは種類多数。成分はそれほど変わりなし。

そんな中、大人の都合で人気の商品が・・・

しかし大人が飲むわけではありません。

普通はシロップの入った瓶はガラス製です。そのガラスの瓶から、小さな計量カップに移す時には神経を使います。手も震えます。子供が泣いていたりしたら焦ってうまく測れません。４ｍLでいいのに５ｍL入ったりして。

それはガラスでできているからです。

しかし、ガラスではなくてプラスチック容器で作られている物があります。

「アルペンFこどもシロップ」という物なんですけど、容器をグッと押した分だけピューッと出るので測りやすいです。

それだけではなく、液だれもしないし、子供が勝手にキャップを開けることができないような安全キャップを採用している優れものです。

また、小児用のお薬としては珍しく、成分に漢方薬の柴胡桂枝湯が含まれています。柴胡桂枝湯は比較的体力に乏しい方（いわゆる虚証タイプ）に適応が高い漢方薬として知られていますので、風邪を引いて体力が落ちていたり、風邪が長引いている場合はお勧めです。

これを一回使ってしまうと、別の物を使うのがイヤになります。ホントに。

たとえ子供がア○パン○ンの絵が描いてある風邪薬を欲しがろうとも・・・

いやいや、その前に、お店の人に何が良いか聞いてくださいね。

（１日３回服用として、１回分）
新小児ジ○ニ○シロップ１本（24ｍｌ）中	パブロンＳゴールド（１回分）
アセトアミノフェン 300mg	アセトアミノフェン 300mg
リン酸ジヒドロコデイン 8mg	リン酸ジヒドロコデイン 8mg
dl-塩酸メチルエフェドリン 10mg	ｄl-塩酸メチルエフェドリン 20mg
	ノスカピン 16mg
	塩酸ブロムヘキシン 4mg
マレイン酸クロルフェニラミン 2.5mg
	マレイン酸カルビノキサミン 2.5mg
	塩化リゾチーム 30mg(力価)
カンゾウ（甘草）エキス 332mg （原生薬換算量1,660mg）
	ビスイブチアミン(ビタミンＢ１誘導体) 8mg
無水カフェイン 50mg	無水カフェイン 25mg
通常は、３才以上７才未満１回４mL １才以上３才未満１回３mL を一日３回食後に