デトックスとは、多くの場合「体内に蓄積した悪いものを出す」と捉えられますが、その対策としては、「悪いものを出すために腸内を清掃する」ものが主流であり、細胞や器官、臓器などに取り込まれた悪いものを出すという働きには言及されないか、それともそのようなことは現実的ではないのか、感覚的には腸内清掃を超えたものを期待しがちですが、あったとしても医薬品でなければ仔細にその働きを明示することも(法的に)難しいので、一般的にはならないのかもしれません。
デトックスに用いられるものは、目的が「排出」であるため、一般的なサプリメント(補給するもの)とは少し違いますが、それ自体を「体内に入れる」という意味合いでサプリメントと表現される場合もあります。
健康維持のためのデトックスであれば、どのような方法であってもそれなりの効果(感覚的な変化が期待できない場合も多いですが)は出るのでしょうが、何かしらの不調を改善したいと考えた時、例えば腸内を清掃することによってあらゆる不快な症状が軽減されるとは限りません。
「有害な物質がなにかしらの不快な現象を引き起こしている」ことが明らかであったとしても、それに到る根源的な原因は人それぞれです。
実際的に有害金属から染み出る成分などに攻撃される「直接的」な場合もあれば、自律神経のバランスが崩れた結果、有害な物質に対抗する力が減弱するような「間接的」な場合も考えられ、または両者が協調して良くない相乗効果が表面的に起こる可能性も否定できません。
一方で、私たちに元々備わっている「排出する能力」が、なにかしらの原因によって低下している場合も、結果としては同じような状態に陥ると考えられます。
人それぞれ、物質に対する閾値(いきち⇒反応が現れる境界量、この場合であれば許容量とした方が分かりやすい)が異なりますので、例えば花粉によるアレルギー反応では、同じ環境下においても人によって反応の度合いは大きく変わってきます。
金属類や油分は体内で蓄積されることも考えられますので、一度に取り込む量が微量であっても、後々の影響を考える必要があります。
(二次的、三次的な症状のケア)
アレルギーの一つである「アトピー性皮膚炎」では、皮膚が乾燥状態であったり湿潤状態であったりと一定ではありませんが、抗体(免疫グロブリンIgE)が多く存在し、角質層ではセラミドなど皮膚のバリア機能を担う成分が不足しているという特徴があります。
アトピー性皮膚炎では、皮膚を掻く、さするなどの行為が更なる悪化へと向かわせるため、外用としてワセリンなど皮膚のバリヤ効果を有する物が使われます。
ステロイドの使用は賛否両論ですが、いずれにしても、根本原因に作用させる行為ではないため、完全な回復は見込めません。
しかし、このような症状において、不快であるのが皮膚症状に集中するため、それが治まれば良いという考え方もできなくはないですし、
状況によっては効果が高い場合もあります。
⇒ワセリン、セラミド、コレステロール配合のバリヤ品(最近はどこでも売っている様子)
「アトピー性皮膚炎」のもう一つの特徴として、副交感神経が優位であるということが言えます。
自律神経のバランスが崩れ、その原因は楽観主義であるからなどと言われたりもしますが、皮膚症状は元々幼少期から出現している場合が多く、楽観主義が最初の原因とは考えにくいです。
結果の一つであり、同時に原因の一つとなってしまったと考えた方が良いのではないでしょうか。
一旦崩れた自律神経のバランスは、後にバランスが取れないままに交感神経優位であったり副交感神経優位であったりと極端に振れて、元に戻ることが困難になってきます。
自律神経の入れ替わり時間帯(午後2〜4時程度)には、お肌の調子が少し変化するのを実感できる場合もあると思います。
全てがそうだとは言えませんが、体内に蓄積する不要な物質が最初の原因となって体の不調を感じるケースが多いのではないかと予想できます。
進行するに従い、原因とされるものは増えていくのですが、ともかく最初の原因を絶つことは完全な解決には不可欠。
しかし、解決のための優先順位は多少変わるかもしれませんので、広い視野を持つことは重要となります。
閾値が人それぞれといっても、何もなければ何も起こらないのですから、解決は難しくないのかもしれません。
といっても、そんなことを言えるのは極最近のこと。
デトックスという言葉が一般的になる以前より同様の考え方はありましたが、効果的な物も無ければ重要視もされていない、アナウンスされにくい分野
だったと言えると思います。
簡単に考えてデトックスとして求められることは、
@不要な物質を取り込まない
A適度な運動などにより血流を良くしたり、代謝能力を向上させる
B不要な物質をできるだけ排出する
C肝臓や腎臓などの解毒・排出作用を強化する。
D自律神経のバランスを保ち、小腸からの吸収などが円滑なものにする。
@とAは、自己努力によるしかありませんが、最も重要であると考えられます。化学調味料などを遠ざけ、玄米食などにすることにより必要なミネラルを補給することなどは、総合的に見て効果的ですが、簡単ではありません。
@【あぶら】 「取り込まない」について追記[2009/09]
花王より発売されていた「エコナ」シリーズ59品目、エコナを使ったシーチキンが出荷停止です。
エコナ使われている主成分「グリシドール脂肪酸エステル」が体内でグリシドールという発癌性物質に分解されてしまう危険性があるというもの。
コレステロールがどうだとかいうレベルではなくなってしまいました。
随分前から危険性が指摘されていましたが、初耳の方も多いでしょうし、この情報を見落とした方は今もエコナを使っていることでしょう。
◆アブラが持つ別の危険性
「アブラ」というものは体内に蓄積してしまうので、その害は長期間の追跡調査によって始めて分かる場合もあります。
●ビタミンA+喫煙⇒ 単に喫煙をするグループより寿命短縮
●ビタミンE(医薬品ビタミンE製剤と同等量より僅かに少な目)の継続摂取⇒ 摂取していないグループより寿命短縮
それぞれ、欠乏時には障害が現れてしまう重要なビタミンですが、大量摂取を継続すると体内に蓄積され、思いもよらない作用を引き起こすようです。
エコナの場合は、まだ「蓄積」から来ているわけではないので、その後も安心できません。
安心できる油として一般的なのは胡麻油、オリーブ油。歴史が違います。
一部健康に良い(抗酸化作用に優れている)とされている油もいくつかあるのですが、長期的に見た「アブラ」としての良し悪しまでは定かではありません。
エコナは長年、トクホ(特定保健用食品)として多くの方に利用され、贈答用としても相当な出荷実績があるため、ことの真偽には注目しなければなりません。
健康のためにと思い、わざわざ高くて危険な油を買っていた可能性もあります。
メーカーは「安全性に問題はない」としていますが、どうなんでしょうか?
人工的な油は自然物にはマネのできない芸当をやってのけますが、体に良くないと見た方が確実かもしれませんね。
⇒オリーブオイルを毎日スプーンで食べて、他の油は摂らない。という健康法を著名医師が随分前から提唱しています。
肌の状態、疲れにくさで変化を感じます。その後の安心感があるのも良いですね。当店のオリーブオイル(スプレッドタイプ)
Bは、便秘解消のための医薬品や、食物繊維、乳酸菌、キレート作用のある物質などが対応します。
花粉症とマスクのような関係であり、原因物質が血液や細胞内に侵入してくるのを防ぎます。
まずは「食物繊維」が有効と考えられ、より高い効果を期待するのであれば腸内で増殖する乳酸菌を、既にある重金属などの除去には収着(吸着と吸収)物質などが効果的です。
Cは、結果としては身体全体の問題として捉える必要があるでしょう。
血行が良くないだけでも多くの臓器は機能が低下してしまいます。
Dは、根源的ではない場合であっても、最も効果を実感しやすい対処だと考えられます。自律神経のバランスが整い、臓器に対して正常な命令が伝達されることにより、総合的に見て強力な自己治癒能力が発揮され
ることが期待できます。
もう一つ、
デトックスは「排出」、出すということで健康に有効な手段といえますが、私たちの身体の状態を一定に保つためには、「出す」+「入れる」というセットで考える必要があります。
入れるものとして最も考えなければならないのは「水」です。 出す作業と同時進行で、塩素の入っていない
、できれば還元水のような体に良い水を取り入れることがお勧めです。
汚れを落とす時、綺麗な水で洗い流すことが効率的であるのと同じことです。 |