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 分子栄養学を論理的に解明し、自ら実践し、95歳まで

 生きた三石巌博士という方がおられます。

 

 日本だけでなく、世界中でこの三石理論は今、支持されてるのですが、

 世界的権威の三石先生の著作からの引用です。

 口調はぶっきらぼうですが、とっても分かりやすいお話です。

 


 

カスケード理論


 人間の遺伝子は10万個あると言われている。


 つまり、体内ではアミノ酸の並べ方によって10万種類のタンパク質が作られるということだ。20種類のアミノ酸を並べ替えるだけでそんなに多くのタンパク質が作れることを不思議に思う人がいるかもしれない。しかし、一つのタンパク質はアミノ酸を100個以上も並べて作られている。多いものになると1万個ものアミノ酸がつながっている。その複雑さを思えば、10万個ものタンパク質が作れることも納得がいくことだろう。


 その10万種類のタンパク質を作る能力は、個体によって一つひとつ異なる。Aというタンパク質を作る能力は高くても、Bというタンパク質を作る能力は低いかもしれない。そして、あるタンパクを作る能力が低ければ、そのタンパク質の不足が招く病気になりやすい体質になる。


 では、どうやってカバーするのか。タンパク質を作る能力は、その作業をする酵素タンパクと協同因子として働くビタミンやミネラルの量と相関する。ビタミンやミネラルといったサポーターが足りなければ、タンパク質を作る能力も低くなる。ならば、そのサポーターを増やしてやればよい事になる。


 化学反応には触媒の存在が不可欠である。たとえばオキシドール(過酸化水素の水溶液)から酵素を作る場合、二酸化マンガンを入れてやるとただちに反応がすすみ、酵素が多量に発生する。この二酸化マンガン触媒の働きと同じなのが、人間の体の中で化学反応を促進させるための触媒である酵素、サポーターがビタミンとミネラルなのである。


 とくに協同因子として大きなウエイトを占めているのは、ビタミンである。これまでビタミンは「微量栄養素」 と言われ、わずかな量を摂取していれば問題ないと考えられてきた。しかし実際には、微量のビタミンでも作れるタンパク質がある一方で、別の種類のタンパク質はその量では足りないこともある。必要とするサポーターの量は、タンパク質の種類によってそれぞれ異なるのである。


 10万種類のタンパク質すべてが微量のビタミンで事足りるということは、常識的に考えてありえない。わずかなビタミンしか摂取していなければ、必ずどこかにツケが回っているはずである。



メガビタミン主義とは


 なにしろ、タンパク質は10万種類もあるから、そのツケがどこに回っているかはわからない。どのタンパク質が微量のビタミンで事足り、どのタンパク質に大量のビタミンが必要なのかは判断できないわけである。しかし、どこかでかならずビタミンは不足している。ならば、とにかく大量のビタミンを浴びるほど摂取しておけば、リスクを避けられるのではないか。これが分子栄養学における「メガビタミン主義」 の発想である。


 「カスケード」 とは、もともと、「段々滝」 を意味する英語である。それが転じて、科学の実験で液体が次々と流れ落ちるように容器を階段状に並べるようにした方法も、カスケードと呼ばれるようになった。


 ここでは容器の代わりに、たくさんの水車が上から下に向かって階段状に並んでいる様子を想像してもらいたい。この水車が回ればタンパク質が合成される。上から流れ落ちる水がビタミンである。


 生体内で10万種類のタンパク質を作るために起こる化学反応は、3,000種類以上あると言われている。つまり、このカスケードには1,000の桁もの段数があることになる。この化学反応を促進させるために必要な触媒が酵素、サポーターがビタミン・ミネラルである。


 段々に並べられた水車は人によって順番が違う。たとえばインシュリンの水車が1段目にある人もいればいちばん下にある人もいる。この順番の違いが「個体差」 である。


 流れ落ちる水の量が少ないと、上のほうにある水車は勢いよく回転するが、下のほうの水車は動かない。ビタミンの摂取量が少ないと、下のほうにあるタンパク質をうまく作ることができないことになる。
 

 しかも順番には個体差があるから、たとえば微量のビタミンでインシュリンを作れる人もいれば、インシュリンのところまでビタミンが届かない人もいる。前者は糖尿病になりにくく、後者はなりやすいわけである。


 かつて私の妻は、とても風邪をひきやすい体質だった。一方、私は60歳のときに白内障
を患っている。

 何十年も同じような食事をし、同じようにビタミンを摂取しているのに、私は滅多に風邪をひかないし、妻は白内障にならなかった。
 つまり、私は風邪を予防する水車が上のほうにあり、妻は白内障を予防する水車が上のほうにあったわけで、そう考えればつじつまが合う。

 1,000の桁の段数がある水車のいちばん下の段まできちんと回転させるには、それに見合った大量の水を流さなければならない。こう考えると、ビタミンの大量摂取が必要である理由がよくわかるだろう。ミリグラム、マイクログラム単位の微量のビタミンで済ませていると、下のほうにあるタンパク質が十分に作られず、いつまでも弱点として残ってしまうのである。


 ちなみに、ビタミン先進国と言われているアメリカでは、メガビタミン主義はビタミンCが牽引力となって広がった。現在、アメリカでは風邪の患者に、医者がグラム単位のビタミンCを処方することが通例になっているという。




メガ・ビタミン主義


 アリゾナ州のセントドミニオン大学の精神科の教授ハーレル・キャップ女史はビタミンの大量投与による知的障害の治療の専門医です。

 彼女はビタミンの大量投与によって、その中の30%もの障害者のIQを90程度まで引き上げる事に成功しているそうです。



(治療例)
 彼女は言葉が不自由な男の子を診察して、IQを25~30と判定した。

 そこで大量のビタミンを与えてみたが数週間たっても改善のきざしが見えない。

 思い切って標準量の300倍まで投与量を上げてみた。

 ビタミンCは1500・、ビタミンB1は300・という具合だ。

 そうしたら、数日後にその子は口をききはじめ、1カ月も経たないうちに読み書きが出来るようになり、9歳の時には小学校に入学した。

 IQは90になり算数における進歩が目立ったという話である。


 キャップ女史が三石先生に投げかけた疑問
「ビタミンの投与量が少ないと効果が全くないが、大量にするとにわかに効果が現れるのはどういうわけか?」


 三石先生の答え
「酵素とビタミンの親和力の問題である。ミネラルには酵素タンパクとの結合の確率に個人差は無いので、問題になるのはビタミンにおいてである。体内でビタミンはまったくランダムな運動をしている。それが主酵素の受容体にぶつかった時、一発で結合するケースと100衝突して1回上手くいくケースが個人差によって発生する。協同因子の濃度を100倍にすれば、同じ結果が得られる。」

「前出の男の子はビタミンCや、ビタミンB1の親和力が普通の子供の300分の1であると考えれば説明がつく。これは希なケースだが、10分の1という人は決して希ではない。」


 100人100様に顔形が違うように、体の中でビタミンを利用する力も極端な例では300倍もの個人差があるという事です。では体力測定の様に自分のビタミンの親和力を調べる方法があれば、「私は標準の5分の1の能力だから、5倍摂らなきゃ。」 と理解する事も出来ます。



 しかし、三石先生はいともあっさりこう言います。

 「たしかに水溶性のビタミンに関しては個人差が100倍以上ある。脂溶性のビタミンでも10倍の必要量の個人差がある。しかし、自分が1なのか、100なのかを調べることは今のところ不可能な事である。」

 この能力の差を生み出す原因は、信じられないくらい微妙な差だと言われています。
 世界には動脈硬化の起こりにくい遺伝子をもった「ポルタトーリ」 と呼ばれる人達が存在しますが、「ポルタトーリ」 と我々の違いは10万種類のタンパク質を作る設計図の文字配列の中のたったの1文字の違いだけだそうです。この1文字の違いが「強力にコレステロールをはぎ取る力」 を彼らに与えているのです。


 元々メガビタミンを唱えだしたのは、ノーベル化学賞と平和賞の二つを受賞しているライナス・ポーリング博士。
 著書に「さらば風邪薬」 「ポーリング博士のビタミンC健康法」 などがありますが、「さらば風邪薬」 が1970年にアメリカで発売された時、ニューヨークのメディカル・レター(薬屋さんの業界紙)は反対の大キャンペーンを張りました。

理由はビタミンCがあまりに安価で手に入る為、風邪薬が売れなくなる事を恐れたためだそうです。

この本は医学界や薬学界に大反響を呼び、現在のアメリカの白人社会の常識「サプリメント」 の基礎を作ったとも言えるでしょう。

「分子矯正栄養学」 はライナス・ポーリング博士の世界中に知られる功績です。



 


 


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